ドラム缶用語集 五十音
S
用語 | 解説 |
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SCETDG | Sub-Committee of Experts on the Transport of Dangerous Goods 国連危険物輸送専門家小委員会【米国】 |
SEFA | Syndicat Europeen de Iindustrie des Futs en Acier 欧州ドラム缶工業会【欧州】 |
SEFDI | European Fiber Drum Institute 欧州ファイバードラム工業会【欧州】 |
SEFEL | European Secretariat of Manufacturers of Light Metal Packaging 欧州軽金属容器事務局【欧州】 |
SERRED | Syndicat Europeen des Reecuperateurs et Renovateurs de Drums 欧州ドラム缶更生工業会【欧州】 |
SDS | Safety Data Sheet 化学物質等安全データシート【日本】 |
SDS制度 (Safety Date Sheet) | 「化管法」で定める、第1種指定化学物質(462物質)、第2種指定化学物質(100物質)の対象化学物質を含む製品(1%wt以上)を他の事業者に譲渡又は提供する際に、その化学物質の性状や取り扱い関する情報を提供する制度。 SDSには化学物質の性状、危険有害性、応急時の処置、取り扱い、保管、廃棄時の注意などの情報が記載されている。 顧客の要求に応じて、鋼製ペールのSDSも発行している。 SDSは国内ではH23年度までは一般的にMSDSと呼ばれていたが、国際整合の観点からGHSで定義されている「SDS」に統一された。 |
鋼製ドラム Steel drum |
最近はプラスチックドラムも出廻っているが、鋼製ドラムとは材料として熱間圧延軟鋼板、冷間圧延鋼板、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、冷間圧延ステンレス鋼板などの鋼板を用いて製造されたものである。 |
中小型缶 Small & medium drum |
容量が200L未満の缶(容器)をいう。 各種容量の缶(容器)が製造可能であるが、それぞれ形状が製造メーカー及びユーザーの要望に伴い異なる事が多い。 ドラムのTypeとしては200Lドラムと全く同じ型方式で製造される。 板厚は0.5~1.2mmと巾広く使用され、輸出用には200Lと同じ板厚(1.2mm)で製造される事もある。 |
シーム溶接 Seam welding |
抵抗溶接の一種。 円盤状の電極を用いて通電および加圧を行い、電極を回転させながら重ねた板を連続的に接合を行う溶接。ドラム缶製造工程では一般的に丸めた板の端部を重ねシーム溶接することにより、ドラム缶の胴体縦溶接に多く用いられる。 |
シール Seal |
シールには「密封する」「遮断する」などの意味があり、ドラムの場合は胴体と天板および地板の巻締部から充填した液体が洩れないようにすることである。 ドラム製造工程では一般的に充塡剤(シーリングコンパウンド)を使用し密封を確保する。 また、口金フランジ、口金プラグではガスケットにより気密を確保する。 |
巻締め Seaming |
ドラムは胴体と天板および地板の3つの部分で構成されているが、胴体と天板および地板を接合し取り付ける方法を巻き締め(SEAMING)という。 巻き締めにはダブルシーム(DOUBLE SEAM)とトリプルシーム(TRIPLE SEAM)の2つの方法がある。 この巻き締め部分をチャイムと称する。 |
表面処理 Surface treatment |
鋼板の表面に付着する油等を脱脂液で洗浄し、次に化成液にて鋼板の表面に被膜を形成させ、次工程の塗装の下地として鋼板と塗膜の密着性を高めると共に、塗膜下の防錆性を高める役割を果たす。
方法はシャワー式とディッピング式とがあるが、ドラム缶製造工程に供されるものはシャワー式がほとんどである。
化成処理種類としては昨今脱隣が話題となっているが、現状ドラム缶の処理に関しては燐酸亜鉛、燐酸鉄処理の何れかである。 ≪工程の一例≫ 脱脂→水洗→化成→水洗→乾燥 |
シーマー Seamer |
胴体と天板、地板を巻締める機械。 |
シームウエルダー Seam welder |
シーム溶接を行う機械。 ドラム缶では主にドラム缶胴体縦方向の重ね溶接に使用されている。 また、一部には天地板のチャイム部円周方向の重ね溶接にも使用されている。 |
スリッター Slitter |
上下一対の丸形刃物により鋼板を切裁する機械。 |
衛生試験、衛生性 Sanitary test, Hygiene property |
例えば、厚生省告示20号(昭和57年:「食品、添加物等規格基準」)では、食品又は添加物がドラム内面に触れ、人の健康を害うおそれのない様に以下のような試験項目を定めている。 ドラム内面が無塗装の缶はヒ素、鉛及びカドミウム、塗装した缶はヒ素、鉛、カドミウム、フェノール、ホルムアルデヒド及び蒸発残留物の試験の適用を受ける。 また、その浸出用液(溶媒)としてpH5を超える食品は水、pH5以下の食品では0.5%クエン酸溶液を用いる。 |
検査用ねじゲージ Screw gauge for inspection |
ドラム缶に取り付ける前のフランジとプラグのねじを検査するためのゲージで、フランジの雌ねじを検査するプラグゲージとプラグのおねじを検査するリングゲージとがある。 ゲージには通りゲージと止まりゲージがある。 |
積み重ね試験 Stacking test |
例えば、JIS Z 1601「鋼製タイトヘッドドラム」では、鋼製ドラムの積み重ね試験方法として、以下を定めている。
水を充塡したドラムを縦置きにし、その上に次式により算出される積み重ね質量に相当する荷重またはそれ以上の荷重を加え、24時間放置した後漏れ及び変形の有無を調べる。 W=((3-HO)/HO)×G W:積み重ね質量に相当する加重 G:1缶あたりの総質量(kg) HO:供試缶の外高(m) ※非危険物用ドラムは比重1の質量で試験する。 |
代替物質 Substitute substance |
鋼製ドラム等の落下試験を行うとき、運搬される物質そのものを収納して行うことが難しい場合、運搬される物質に代って使われる物質のこと。 |
抜き取り検査 Sampling test | 検査対象ロット中よりサンプルを抜き取って試験し、その結果を判定基準と比較してロットの合否を判定する検査をいう。 |
ステンレス鋼板 Stainless steel |
Cr、Ni、Mo等を合金した鋼板。 13%Crステンレス、18%Cr-8%Niステンレスが代表的なため、化学用、食品用、建築用に使用されている。 ドラム缶としてはSUS304が多く用いられている。 |
鋼板(シート) Sheet |
切り板で供給されるもの。 |
薄鋼板 Sheet |
熱間圧延または冷間圧延した厚さ3mm未満の鋼板で、これにメッキや他の二次加工を施していないものの総称。 3mm以上6mm未満の鋼板を中板、6mm以上を厚板というのに対して薄板という。 |
鋼製プラグ Steel plug |
材質が鋼板で、プレス成形、切削、転造、溶接等により製作されたプラグである。 |
合成ゴム(成形品) Synthetic rubber (Moulding) |
合成ゴムは天然ゴム以外のゴムをいい、主にペール缶巻き締め部のシーリング剤として用いられる。ペール缶に関しては合成ゴムの成形品はほとんど使用されていない。主成分は充填される内容物や容器物性により左右されるが、最も一般的なものとしてSBR、NBR等がある。 |
充てん剤 Sealing Compound |
ドラムの巻締部から充填液が洩れないようにするため、胴に天板および地板を巻締め固定する際、巻締部に注入するシーリングコンパウンド(SEALING COMPOUND)のことである。 |