ドラム缶について

ドラム缶用語集 ドラム缶部位

外面塗装

用語 解説
塗装 Coating ドラム缶の塗装に求められるものは外装美観のほか、充填した内容物への耐性、長期貯蔵容器としての耐候性などである。 外面塗装は主にアミノアルキッド樹脂(メラミン樹脂)塗料が用いられ焼き付けにて塗装されている。 内面塗装には充填する内容物に合った耐薬品性が求められており、主にエポキシ樹脂系またはフェノール樹脂系の塗料を用い焼付けにて塗装されている。
エアレスポンプ
Airless pump
エアー駆動のピストンにて塗料を加圧し回路内に圧送するポンプ。
ホットエアレス塗装
Hot airless spray coating
塗料を直接加圧して送り出すことで、アシストエアーを使わずに塗料を噴霧するシステム。 回路の途中にヒーターを設け塗料温度を上げることで、噴霧による圧力開放に伴う塗料温度の低下によるダレを起こし難くしている。
耐候性
Weathe resistance or Weather proof
自然環境のうち、主として日光、雨風、雪、温度、湿度、及びオゾン、並びに、大気汚染物質などによる劣化に対する抵抗性を表わす一つの手法である。 JIS K 5600「塗料一般試験方法」等によれば、試験の種類としては(1)屋外暴露試験、(2)促進試験の2通りに分けられており、用いる装置、条件等が区別されている。
(1)の方法は長時間かかる欠点があり天候状態や場所により変化が大きいという短所はあるが、市場における劣化試験の再現性に優れる。標準的な試験場として、(A)米国フロリダ州マイアミ、(B)財団法人日本ウェザリングテストセンター(千葉県銚子市新町1065)が一般的に用いられる。 (2)の方法は実験室で屋外暴露試験の近似及び促進条件をもつ試験装置で、常に一定条件での試験ができるため性能評価、品質管理のために多く用いられている。
熱硬化性
Thermosetting property
塗膜の形成の仕方としては二種ある。 一つは塗装後に加熱等により樹脂間の架橋反応が起り高分子化するものである。乾燥後は溶剤に対し耐性を持つ。加熱により架橋するものを熱硬化性という。 もう一つは単純に溶剤の揮発により塗膜形成するもので耐溶剤性はない。
付着性(密着性)
Adhesive property or Adhesiveness or Adhesive strength
ドラムの塗装は内・外面をとわず、衝撃、摩擦、など外部からの動的刺激が加わることが非常に大きく、かつ、野外に放置されることが多いため特に錆の心配があるので、十分塗膜で鋼材を保護し、はく離を起こさないような状態に保たなければならない。 そのため一般には、衝撃試験、引っかき試験、基盤試験を行ない、塗膜が下地面(鋼材)に付着して離れにくい性能を保持させるようにしている。
膜厚計
Thicknessmeter
金属・非金属の表面に施された皮膜(塗膜等)の厚さを計測する機器。電磁式、渦電流式、超音波式などがある。
外面用塗料 Exterior coating ドラムの外面用塗料とは鋼製ドラムの外面の防錆と美観の保持を目的としたもので、必要とする品質特性は密着性(被塗物であるドラムの表面に塗った塗料が剥がれ難いこと)、耐候性(いろいろの気象条件、環境下でも塗膜が安定していること)に優れたものが主として用いられている。 フタル酸系塗料も一部使用されている。
水溶性塗料 Water soluble coating 有機溶剤を使用していない塗料(有機溶剤含有10%程度は水溶性塗料に分類される)。VOCの発生を抑止する目的で近年急激に増えつつある。溶剤性塗料と比べると若干のスペック低下は見られる。