ドラム缶について

ドラム缶用語集 分類

加法:加工方法

用語 解説
シーム溶接
Seam welding
抵抗溶接の一種。 円盤状の電極を用いて通電および加圧を行い、電極を回転させながら重ねた板を連続的に接合を行う溶接。ドラム缶製造工程では一般的に丸めた板の端部を重ねシーム溶接することにより、ドラム缶の胴体縦溶接に多く用いられる。
シール
Seal
シールには「密封する」「遮断する」などの意味があり、ドラムの場合は胴体と天板および地板の巻締部から充填した液体が洩れないようにすることである。 ドラム製造工程では一般的に充塡剤(シーリングコンパウンド)を使用し密封を確保する。 また、口金フランジ、口金プラグではガスケットにより気密を確保する。
マーキング
Marking
容器表面に各種表示をすること。 吹き付けマークやシルクマークがある。
圧入
Insertion
プレスの圧力で天板に口金フランジを装着する事。 天板に穴明け縁立て加工後、穴明け部に口金フランジを挿入し、口金フランジ先端円筒部をプレス加工にてカーリング固定する。
巻締め
Seaming
ドラムは胴体と天板および地板の3つの部分で構成されているが、胴体と天板および地板を接合し取り付ける方法を巻き締め(SEAMING)という。 巻き締めにはダブルシーム(DOUBLE SEAM)とトリプルシーム(TRIPLE SEAM)の2つの方法がある。 この巻き締め部分をチャイムと称する。
絞り
Drawing
鋼板を各種の形状に加工する加工方法の一つ。 ドラム缶の場合は天板・地板の形状に加工する方法を絞り加工という。
塗装 Coating ドラム缶の塗装に求められるものは外装美観のほか、充填した内容物への耐性、長期貯蔵容器としての耐候性などである。 外面塗装は主にアミノアルキッド樹脂(メラミン樹脂)塗料が用いられ焼き付けにて塗装されている。 内面塗装には充填する内容物に合った耐薬品性が求められており、主にエポキシ樹脂系またはフェノール樹脂系の塗料を用い焼付けにて塗装されている。
抜き絞り
Blanking & drawing
天地板の加工方法の一つ。
(1)プレスにて天地板を加工する際、抜きと絞り加工を同一金型で同時に行うこと。
(2)鋼製ドラムの天板に口金フランジを装着するための穴明けおよび絞り加工のこと。
表示
Marking
表示
表面処理
Surface treatment
鋼板の表面に付着する油等を脱脂液で洗浄し、次に化成液にて鋼板の表面に被膜を形成させ、次工程の塗装の下地として鋼板と塗膜の密着性を高めると共に、塗膜下の防錆性を高める役割を果たす。 方法はシャワー式とディッピング式とがあるが、ドラム缶製造工程に供されるものはシャワー式がほとんどである。 化成処理種類としては昨今脱隣が話題となっているが、現状ドラム缶の処理に関しては燐酸亜鉛、燐酸鉄処理の何れかである。
≪工程の一例≫
 脱脂→水洗→化成→水洗→乾燥