ドラム缶について

ドラム缶の特長

安全で輸送と保管に最適なドラム缶

200Lドラム缶(鋼製)の特長として、高い利便性と有用性が挙げられます。200Lドラム缶は、人が特別の機械や道具を使わずに容易に取り扱うことができる(転がせる、方向転換が容易等)最大の大きさの容器であると言われています。世界中ほぼ同じ形状・大きさであることから、輸送や保管(貯蔵)などの作業の標準化が可能となり、非常に利便性の高い容器です。
性能的にも、耐久性・耐火性に優れた容器として認められ、安全確実な輸送手段としてのみならず保管(貯蔵)手段としても世界的に信頼されています。
また、充填・荷役関連機器等が世界中に整備されていることが、200Lドラム缶の流通を一層促進しています。

【世界標準に基づき世界で流通するドラム缶】

200Lドラム缶(鋼製)の特長として、世界標準である「国連(UN)勧告」に基づいた容器として、世界中に標準品として流通していることが挙げられます。
危険物容器については、危険物の安全輸送を確保するために、国連危険物輸送専門家委員会の「危険物運送に関する勧告」(オレンジ・ブック)があり、この規程に基づいて、例えば、海上輸送に関しては、国際海上危険物規程(IMDG Code)が定められています。
これらの標準は、我が国でも国内法として取り入れられており、国内輸送についても同様な標準に準拠しています。
これらの標準に準拠した200Lドラム缶は、国際的に認められた危険物輸送に適した容器として、世界中で活躍しています。
国際的な危険物に対する規則体系と日本の危険物輸送関係の法体系は、以下のとおりです。

国際的な危険物に対する規則体系

国際的な危険物に対する規則体系

日本の危険物運送関係の法体系

分野 主官庁 法規
航空輸送 国土交通省 航空局 1.航空法施行規則
2.航空機による爆発物等の輸送基準を定める告示
海上輸送 国土交通省 海事局 1.危険物船舶運送および貯蔵規則
2.船舶による危険物の運送基準等を定める告示
陸上輸送および貯蔵 総務省 消防庁 1.危険物の規則に関する規則
2.危険物の規則に関する技術上の基準細目を定める告示
厚生労働省 医薬局 1.毒物および劇物取締法施行令
2.毒物および劇物取締法施行規則

【環境にやさしいドラム缶】

環境にやさしいことも200Lドラム缶(鋼製)の特長です。
一度使用された200Lドラム缶は、更生缶メーカーに回収され、内部洗浄や整形・再塗装を経て市場に再デビューします。そこで数回使われた後は、スクラップとなって製鉄所に運ばれ、新しい鋼材として生まれ変わります。このように、200Lドラム缶はリユース(再使用)およびリサイクル(再利用)が確立しており、循環型リサイクルの優等生といえます。
2022年度200Lドラム缶(鋼製)のリユース比率は58.4%ですが、資源としてのリサイクル比率は実質100%になります。
また、200Lドラム缶(鋼製)の塗装に使用される塗料は、全て重金属フリー(重金属が含まれていない)です。